浅草に建つ、小さな喫茶店を併設した中庭のある住宅。即物的な外壁越しに垣間見える中庭は、道ゆく人に意外性を与え、また内部空間には光と風をもたらす。それぞれの居室は高さや素材で変化をつけているほか、建具に柿渋で染色された落水紙太鼓張りの障子を用いることで、自然光による変化を増幅しつつ緩やかに空間をつないでいる。

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住宅特集 2011年9月号 34P