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共栄鍛工所 新鍛造工場
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北園空間設計
概略
住宅地の近隣に建つ鍛造工場.重さ88tの鍛造機2台が1200度に熱せられた鋼材をハンマーで打ち,機械部品を生産している.鍛造の際に出る音は鼓膜が破れる寸前,振動は震度4に匹敵する.熱と粉塵を排出するために1時間に20回の換気を行うと同時に,近隣での騒音・振動について県の定める基準をクリアし,夜間でも稼働できる防音・防振措置が求められた.南北面の柱は中空の吸気シャフトとなっており,内部に鍛造機のハンマー音の周波数特性を効果的に打ち消す消音サイレンサーが設けられている.室内の熱気と粉塵は東西面に設置された4台の排気ファンにより,大型消音器を通じて外部へ排出される.2台の鍛造機は硬質スタイロフォームを挟んだ二重構造の基礎を建物と別につくり,振動への対策としている.竣工後の騒音測定では近隣の騒音評価点において45dBの性能保証値に対し33dB,振動測定では集落最短距離において規制値55dBに対して51.2dBという結果を得た.
所在地
日本 | 新潟県
掲載誌
新建築 2011年11月号 124P